真夏の祭典「第18回サマーナイトフェスティバル(GⅡ)」が16日から18日まで岡山県玉野競輪場で開催される。玉野といえば民間ポータブルサイトでおなじみの(株)チャリ・ロト主導のもと20年9月末から再編整備事業が行われ、今年の3月26日に日本初のホテル併設型競技場としてリニューアルオープンしたばかり。ホテルの部屋から競輪観戦ができるという次世代型の複合施設だ。
中部地区担当の記者にとっては初の玉野競輪取材。できれば話のネタにでもと併設ホテルに泊まってみたかったのだが、開催中は選手宿舎としても使用されるため宿泊予約は取れなかった。楽しみは次の機会にでもとっておくことにしよう。
今年のサマーナイトフェスティバル。注目しているのは犬伏湧也(26=徳島)の走りである。5月末の岐阜スポニチ杯で初めて取材したのだが、学生時代は名門野球部に在籍していただけあって基礎体力がずばぬけている。また裏表のないハッキリとした物言いも、体育会系そのもので心地が良かった。
直前の小松島記念では初戦から阿竹智史との師弟ワンツーで沸かせたばかり。二次予選は末脚を欠いて5着に沈んだが、残り2日間もきっちり逃げ切って、4戦3勝で初の地元記念を締めくくった。
負ければ「自分の力不足」。勝ってもどこかに反省材料を見つけて「これでは師匠に100点をもらえない」と決して満足しない姿勢は、さすが119期生イチと言われる逸材である。
8月にはオールスター競輪(西武園)で待望のGⅠデビューも決まっており、今大会はその前哨戦という意味合いも持つ。師匠の阿竹はいなくても、阿竹の師匠である小倉竜二や練習仲間の島川将貴がいる。メンタル面は問題ないだろう。SS9人を含めた超一流たちを相手に、果たしてどこまで戦えるのか…。今から楽しみで仕方がない。
【記者コラム】犬伏湧也 真夏の祭典でGⅡ初見参
2022/7/5